にゃめちドットコムでは、
これまでにも睡眠薬のOD問題や、
いじめ、自殺の問題について
言及してきましたが
今回は、精神科医で、研究者の
松本俊彦さんの著書をはじめとする、
専門家の言論にみる、
メンヘラ、自傷、自殺の問題
について考えていきます。
そもそも、松本俊彦って誰だ?!
松本俊彦(まつもと・としひこ)1967〜
佐賀医科大学医学部医学科出身、
2003年には、横浜市立大学において
博士号(医学)を取得。
松本俊彦さんは、精神科医で、
国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所薬物依存研究部部長
自傷、自殺に関する研究者です。
薬物依存症の治療プログラム
「SMARPP」(スマープ)の
開発者としても有名。
また、10を超える著書があり、
執筆活動も多く見られます。
テレビ、ラジオ、新聞などへの
メディア出演も多数あり、
見たことある！という方も
多くいることでしょう。
若年層で増加する自殺
世界中に自殺対策に取り組む団体が
存在しますが、どの国でも、対策して
減らすことができるのは中高年の男性、
若者はどうしても、何をやっても
減っていかないのだとか
様々な観点から、若者の環境なども
見直してみるけれど、若者の自殺が
増加している理由は「分からない」
の一言なんだとか。
しかし、おそらく若者が
自殺してしまう一番の理由は、
人生経験が少なくて、
選択肢が少ないこと、
学校と家庭の往復になってしまい、
心の内を吐露できる場所がない、
ということが理由なんじゃないか…
と言われています。
改めて、自傷とは何なのか
自傷と、自殺は別物だけれど、
死にたいくらい辛い、
今の現実から逃れるために
自傷をしている人も多いそう。
生きるために自分の
体を傷つける…、深いですね。
自傷行為は、辛い状況を
誰にも相談せずに、誰の手も借りずに
乗り越える方法なんだそう。
誰にも迷惑をかけられない、その発想から
自分を傷つけることに走るのでしょうか。
自傷は自殺とは違う、しかし、
自殺につながるものとして
社会全体が向き合って
いかなければならない問題です。
現代の若者の1割は、実際に
自分の体を傷つけた経験があるんだとか。
「命を大切に…」と言われると、
自分は不道徳でダメな人間と思い込んで、
余計に自分のことが恥ずかしくなって、
「助けて！」と、声をあげることが
できなくなってしまうんだとか。
自殺リスクが高まる？
自傷は自殺とは違う、と述べましたが
実際は、自傷を繰り返すことによって
自殺に至るリスクが高まるそうで、
自傷経験者の自殺率は、
自傷をしない人に比べて30倍、
いいえ、数百倍高い
との研究報告もあるのだとか。
自傷を繰り返すたびに、痛みに
慣れが起きて、効き目が落ちてしまう、
薬の過剰服用、ODによる
酩酊状態によって、死に対する
恐怖感が薄らいでしまうこともあるそうです。
「死にたい。」と言う人は死なない？
「死にたい。」と話す人は死なない。
なんてよく耳にしますが、
自殺をした人の多くは、
過去に一度でも「死にたい。」と
言葉に漏らしている人が、
多い現実があるそうです。
また、自殺をする直前の人は、
「楽に死ぬのを邪魔されたくない。」
という心理が働いて、「死にたい。」
と言わなくなることも特徴なんだそうです。
なぜ若者は誰にも相談できないのか。
どうして若者は誰にも
相談することができないのか。
それには、こんな理由があるようです。
→忙しい大人の時間を、こんな自分
のために使わせるのは申し訳ない。
→以前相談したが解決しなかった、
むしろ怒られてしまった(余計辛い状況になった)。
といったこと経験から、
誰にも相談できない状況にある
若者が多いことも事実としてあるそうです。
自傷がブームになっている？メンヘラ、病み可愛い？
私は、最近若年層での自殺、
自傷が増加している原因の一つに、
「メンヘラ、病み可愛いブーム」
による影響があると考えています。
Twitterやインスタなど、
多数のSNSにおいて、メンヘラ、
病み可愛い、といった言葉とともに、
可愛らしい女の子、イケメンの
写真が掲載、拡散され
多くの人の目にとまる状況が出来上がっています。
青春はリストカットブレスレットです
デザフェスで売るよ、 pic.twitter.com/vEMBiI5w0I— ゆきちゃん？ (@yukinco1023) 2014年4月15日
さらに、原宿など、若者のファッション文化の
トレードマークとも言えるような場所でも、
このように流行っているわけですが…
出展：https://weheartit.com/entry/160533033
出展：http://zombieunicornjewelry.tumblr.com
これは、今までに自傷などと、
縁のなかった人の目につく恐れがあり、
見た人の心に、強く衝撃を残すと思います。
にゃめちドットコムでは、掲載を控えますが、
Twitterなど、SNSにはもっと
衝撃的な写真が、多数掲載されていますので
興味のある方は一度
のぞいて見るのをお勧めします。
未来予想
私は、今後も若年層での自殺は
増加の一途をたどるのではないかと思います。
「メンヘラ、病み可愛い」のブームもあり、
昨今あらゆる場面で、自殺、自傷を
イメージする機会が多くあるのはもちろんのこと、
マスコミの報道や、毎朝の通勤、
通学電車で起こる人身事故の多さ。
若者の多くにとって、自殺、
自傷は別に珍しいことじゃない、
普通なんだ、という意識が
生まれていると思います。
さらに、日本において、
高齢者が激増するのは、
これからの現実ですが、その一方で、
若者が抱える負担が増え、
にもかかわらず、低賃金。
私はブラックな労働環境に
拍車がかかることを予想しています。
また、さいきん巷で話題になるのは、
女子大生風俗嬢の激増を例に、
若年層の貧困化、生活苦です。
大学全入時代、奨学金の返済など、
様々な事情はあるのでしょうが、
生活は家賃、光熱費で切り詰められ
貯金など、無い。
将来を悲観し、さとり世代
なる言葉まで生まれています。
さいごに
松本俊彦さんが監修されている、
最新の著作はこちらからご購入いただけます。
なかなか手の取りづらい種類の本ではありますが、
自殺に関して悩んでいる方、
身の回りで悩んでいる人がいる方など、
せっかくの機会です、読んでみませんか？↓
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