今回は、2020年2月21日より
劇場公開された、映画「Red」
のレビューを書きます。
どんな映画なの?
直木賞作家、島本理生による
原作「Red」(2014年)を
三島有紀子による監督で、映画化。
倫理を超えた描写で、
大人の女性たちの共感を呼ぶ
賛否両論の問題作。
出演者情報
村主塔子(夏帆)
一流商社マンの主人、6歳の娘の母。
夫の両親と共に暮らしていた。
あの日、かつて愛した
男と再会するまでは。
鞍田秋彦(妻夫木聡)
建築事務所で働く建築家。
10年前、塔子が学生時代に
アルバイトをしていた、
設計事務所の社長。
当時、結婚していながらも、
塔子とは男女の関係にあり。
村主真(間宮祥太朗)
塔子の夫で、一流商社マン。
家族思いなところがありますが、
仕事の忙しさから、思い通りには
なっていない様子。
小鷹(柄本佑)
鞍田と同じ設計事務所で、
営業として働いている。
付き合う女性は、8割が
母子家庭といい、
塔子と鞍田の関係を見抜く。
感じ方は、全く人それぞれ
問題作と銘打たれるのも納得。
ここまで意見が分かれるであろう
作品も少ないと思います。
家庭環境、家族構成にまで触れ、
まさに人間ドラマ。
不貞を繰り返す妻。
家族思いで、理想通りの
家庭を築くことに奮起する旦那。
6歳の娘。
10年前に関係を持った男。
価値観のずれ、すれ違いを
場面のカット割りでも表現しています。
10年後に見たら、
また違った感想が生まれそう。
結婚とは何か。
作品を通して感じたメッセージは、
「結婚」とは何か、ということ。
私自身、結婚の決断をした
経験はありませんが、
私の周りで、結婚相手との
関係で悩んでいる
といった話は頻繁に耳にします。
本作では、塔子が家庭環境で、
追い詰められる様子が描かれますが、
これと似たような状況に
なっている家庭も多くあるはず。
自分というものが何なのか、
改めて考え直すきっかけの一つに。
親としての責任とは。
本作では、6歳の娘のことで、
父としての、母としての責任、
なるものが議論されます。
その中には、エゴさえも
含まれているでしょう。
日本の育児環境のことまで
考えさせられる内容になっていますね。
社会を生きるとは。
日本において、社会を生きる
とは、どういうことなのか。
この映画から、考えさせられました。
世の中で生きていくためには、
誰かが我慢を強いられる。
そんな状況、感じたことは
ありませんか?
鞍田が手にしている本は?
鞍田が作中で、塔子に
プレゼントしようとした本は、
鞍田が建築の勉強を始めた時に
買ったというもので、
谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼讃」。
電灯すらない時代の
日本の美について
論じられています。
谷崎潤一郎といえば、
「痴人の愛」など、
耽美主義の作家
としても有名ですね。
映画から感じたメッセージ
今作の一つのテーマ。
幸せ
人はいつも、自分の内側に
潜んでいるものを
目覚めさせてくれる誰かを
探し求めているのではないか。
本当の自分とは
衝撃のラストまで目が離せません。
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